診察室はとっても賑やか!

診察室

子どもたちが診察を受けやすいように工夫している

毎日たくさんの子供たちが訪れる小児科は、待合室だけでなく、診察室にもたくさんの工夫が凝らされているんですよ。
子供によっては、診察室に呼ばれるだけで怖がって泣きだしてしまう子や、診察室の中に入ることを嫌がる子がいます。
しかし、そういう子供にもどうにかして診察を受けてもらわなければなりませんから、そこで私たち看護師の出番となるわけです。
泣いている子供にはまず、泣き止んでもらわなくてはなりませんから、その子が興味を持ちそうなぬいぐるみやおもちゃを見せたり、少しのあいだ一緒に遊んだりします。
すぐに診察を受けるのが難しそうな場合には、診察の順番を少し後にしてご機嫌が直るまで待つこともあるんですよ。

診察室に入っても、すんなりと診察のできることばかりではありません。
座るようにいっても診察室のなかを歩き回っていたり、さまざまな診察器具に興味津々であちこちを眺めていたり。
なかには、かくれんぼを始めてしまう子までいるんですよ!
診察器具の中にはむやみに触っては危険なものもありますから、私たち看護師も気が抜けません。
そして、ここでもさまざまな方法を使って子供の気持ちをひきつけなければなりません。
そのため診察室には、手にはめて動かすことのできるぬいぐるみである「パペット」が常備されているんです。
パペットを手にはめて子供に向かって話しかけるようにすると、小さな子供の場合喜んでくれることが多く、その間に診察をします。
もう少し大きな子供になると、パペットで興味を引くのが難しい場合もあり、その場合は「ジャンケンしよう」などと話しかけ、一緒に遊びながらさりげなく診察へ入ることもありますよ。

服薬の工夫

子供が嫌がるもう一つのものが、服薬。
お薬を飲むのが嫌だと駄々をこねる子供には、「おくすりカード」というポイントカードの台紙のようなものとシールをセットにして渡しています。
きちんと薬を飲むことができたらここにシールを貼ろうね、というものですが、これがとっても効果が大きいんです。
大人でもポイントカードは好きですから、子供にとってもシールがたくさん並ぶのは嬉しいものなんでしょうね。
子供というのはとても自由ですから、なかなかこちらの思い通りには動いてくれません。
でも、それが子供のかわいいところですよね。
これからも、子供たちが少しでも気持ちよく診察を受けることができるように、さまざまな工夫をしていきたいな、と思っています。