工夫が必要

小児科にやってくる子どもたちはどうして自分が病院へ来ているのかをまだ理解できていない子も多いんです。
そのような子供に診察をするのはけっこう大変。
子供にしてみれば、理由もわからず知らない大人や子供がたくさんいる場所に連れて来られ、理由もわからないまま体をあちこち触られたり、痛い思いをさせられたりするのですから、当然怖い場所というイメージをいだきます。
そんな子どもたちに安心して治療を受けられるように子供にも分かる言葉で説明をしたり、嫌がる子供をなだめるのも看護師の仕事のうち。
子供の機嫌がなおったら、すかさず診察。
きちんと治療を受けることができた時には、しっかりほめてあげるとつぎからちゃんと診察を受けてくれる子も多いんですよ。

幼稚園くらいになれば、簡単な言葉で話せば病気のことや治療が必要なことはわかってくれます。
そのため、絵に描いて説明をしたり、人形を使って説明をしたりと工夫をしながら伝えるようにしています。
また、説明が難しい小さな子どもや、発達障害などで説明をうまく理解できない子には、まずは「病院は怖い場所ではない」ということを分かってもらうことからはじめます。
そのために、「次に何をするか」をそのつど説明したり、紙芝居でこれから行う治療の内容を説明したりと工夫しているんです。

また、遊びながら診察が受けられるように診察室のなかにぬいぐるみを置いたり、キャラクターの絵を切り抜いて壁に貼ったりもします。
さらに子どもたちと共通の話題を作ることも重要。
とはいえ、普通に生活していると子供の流行なんてわかりませんから、こちらも勉強する必要があります。
今の子供に人気のあるアニメや漫画は病院のスタッフもなるべくチェックをして、一緒に主題歌などを歌えるようにしておくと、子供の関心を引くのに有効になることがあるんです。
だから、小児科のスタッフは子供がいなくても妙に子供文化に詳しかったりするんですよ。
結構試行錯誤することがありますが、やりがいもありまし頑張ろうって思います。

病院は、大人でも決して行くのが楽しい場所ではありません。
ましてや幼い子供であれば、よけいに負担に感じるでしょう。
それでも、通院が欠かせない子供のために、少しでも病院が嫌ではなくなる工夫を毎日試行錯誤しています。
そして、病院以外の空間で、子どもたちが元気に楽しく毎日を送ることができるようにしっかりサポートして行きたいというのが私達医療関係者に共通する願いなんです。

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